病気で両足がむくむ場合
むくみは身体の下の方、皮下脂肪の少ない箇所にできやすく、もっともむくみやすいのは足です。病気が関係して両足がむくむ場合、心臓、腎臓、肝臓、内分泌系の病気が疑われます。
これらの病気が原因で現れるむくみを「全身性浮腫」と呼び、心臓が原因の場合「心性浮腫」、腎臓が原因の場合「腎性浮腫」、肝臓が原因の場合「肝性浮腫」といいます。
心性浮腫
心臓の悪い方は、単純に重力の影響でむくむ箇所が現れます。通常は足がむくみ、長期間の寝たきりの場合には、腰や背中がむくんだりします。
心筋梗塞、弁膜症、心筋症、先天性心疾患などあらゆる心臓の病気で心臓の機能が低下することでむくみが現れます。
腎性浮腫
腎不全の場合は、腎臓からの水分、ナトリウム排泄機能の低下で血管内に溜まってしまい、そのために毛細血管から水分が多く出てしまいむくみを引き起こします。
肝性浮腫
肝硬変は、むくみをきたす病気の代表格です。腹水が溜まることが多く、肝硬変による腹水はむくみと同様に過剰な水分が腹腔に溜まった状態です。
甲状腺の病気
甲状腺機能低下症では、「粘液水腫」と呼ばれる特徴的なむくみが現れます。他のむくみと違う点は、押しても痕が残らないことです。長期間にわたり甲状腺機能が低下した状態が続くとむくみとともに、皮膚が乾燥して荒れ、貧血、黄皮症など肌にも異変が現れます。この病気では、寒がり、便秘、疲れやすい、顔が腫れぼったいなどの症状も伴います。